認証基盤とは、
システムやサービスにログインするための
ID情報と認証情報を一元管理する仕組みです。

認証基盤とは、システムやサービスにログインするためのID情報と認証情報を一元管理する仕組みで、ID管理やID認証に関する利便性と安全性の両立を実現します。これまで、セキュリティ対策は社内外の境界線（＝ファイアウォール）が重視されていました。

しかしリモートワークやSaaSの利用が増加した現在は、この社内外の境界線が曖昧になっています。
こうした背景から、現在のクラウド・インターネットを中心としたセキュリティの考え方は「ゼロトラスト（安全な場所はない）」が主流になり、防御ラインも「ファイアウォール」から「認証する場所（IDとパスワードを入れる場所）」に変化しています。
つまりログイン画面がセキュリティの防衛ラインであり、認証基盤によるID管理やID認証の強化が重視されています。

1. 

   セキュリティ強化

   

   ID／パスワードだけでなく、ワンタイムパスワードやクライアント証明書など多要素での認証が可能で、ログイン時のセキュリティを大幅に強化できます。

2. 

   ユーザ利便性向上

   

   一度のログインで複数のサービスにログインできるシングルサインオンが可能になるため、ユーザの利便性が向上し、業務効率ＵＰにもつながります。

3. 

   管理負荷軽減

   

   ID情報と認証情報を一元管理できるため、人事異動や退職に伴う権限変更も簡単。ログのモニタリングや、不正ログインなど緊急時のID停止も素早く対応が可能です。

認証基盤をオンプレミスで実現するケースとして、Windows Serverでの認証基盤Active Directory Federation Services（ADFS）を使った構築があります。このケースではWindows Serverのメイン機能としてActive Directryがよく使われており、企業に必須なWindows OSの認証やファイルサーバの認証としてオンプレミスで構築されています。
そのうえで、SaaSの認証を目的にWindows Serverのモジュールの１つであるADFSを併用することでシングルサインオンを実現します。しかしこの場合、オンプレミス環境のActive Directry以外に、別途でADFSモジュールを動かすサーバを構築する必要があるためコストも運用の負荷もかかっています。
クラウドサービス型の認証基盤であるID認証サービスを利用する場合、オンプレミス環境のADFS部分のサーバ購入費や維持費が不要になります。さらにWindows Serverのサポート終了にともなう移行作業など運用負荷も軽くなりコストを抑えることができます。