老朽化・閉鎖予定データセンターの移設を考える――現状維持の不確実性が高まる前に、次の選択肢を持つ――
2026年8月31日

なぜ「いま」老朽化・閉鎖予定データセンターからの移設検討なのか

「最近、設備更新の話が止まっている」「閉鎖のうわさを聞いた」――そんな兆しがあるデータセンターほど、実は“何もしない”ことのリスクが高まります。いま利用しているデータセンターが老朽化している、または閉鎖の見通しが出ている場合、「現状維持」は最も不確実な選択肢になります。継続利用の前提(設備更新、運用体制、提供条件など)が将来も維持される保証がないためです。さらに、閉鎖予定のデータセンターは今後も段階的に増える見通しであり、移設先の候補や移設スケジュールの選択肢が時間とともに狭まる可能性があります。だからこそ、データセンター閉鎖の案内があってから、クリティカルな障害が起きてから動くのではなく、選択肢が残っているうちに移設を前提として、移設先データセンターの選定と移設計画の検討を早期に開始することが重要です。
では、具体的に何が問題になるのでしょうか。老朽化したデータセンターは、表面上、稼働していても、ファシリティ/セキュリティ/運用のどこかに「現行基準との差」が蓄積しやすくなります。その結果、障害時の初動が遅れたり、復旧が長期化したりして、業務継続性のリスクが現実のものになります。以降では、この“差”がどこで生まれやすいのかを、項目別に整理します。
ファシリティ(電源・耐震)の不足

まずはファシリティ面です。閉鎖予定の老朽化したデータセンターでは、電源や建物といった設備条件が最新基準に追いつかず、障害や災害時のリスクが高まることがあります。たとえば、電源系統が1回線のみで冗長化されておらず停電の影響を受けやすいケースや、建物構造が最新の耐震基準に対応しておらず災害時にサーバ故障リスクが高まるケースが見られます。
物理セキュリティ要件とのギャップ
次にセキュリティ面です。閉鎖予定の老朽化データセンターでは、物理セキュリティが現在の一般的な要件に届いていないことがあります。たとえば、入退室管理が十分に多段階化されておらず必要な安全性を確保しにくいケースや、生体認証とIDカードを組み合わせた多要素認証が導入されていないケースが見られます。
このように、閉鎖予定の老朽化データセンターでは、ファシリティ/セキュリティの両面で“基準との差”が生まれやすく、業務継続性のリスクを抱えがちです。次に、運用面で起きやすい課題を見ていきます。
運用負荷が下がらない(駆け付け・初動遅れ)
運用面でも、じわじわ効いてくる問題があります。閉鎖予定や老朽化が進むと、運用が「お客様対応前提」になりやすく、夜間・休日の障害時に24時間365日でデータセンターへ駆け付けが必要になることがあります。拠点とデータセンターが離れているほど初動は遅れやすく、復旧が長期化する恐れもあります。データセンターを使っているのに運用負荷が減らないなら、環境を見直すタイミングです。
移設先データセンター選定:移設で重視すべき選定ポイント
新たなデータセンターを選定する際は、主に4つの観点で比較することが重要です。
① 拠点からのアクセス性
拠点に近いデータセンターであれば、緊急対応やリモート不可作業を迅速に行いやすく、障害復旧を短期間で進めやすくなります。
② ファシリティおよびセキュリティの信頼性
複数系統の電源冗長、免震構造、冗長空調、多段階アクセス、多要素認証といった土台が、長期運用の安心感を左右します。
③ 24時間365日のオペレーション体制
24時間365日で技術者が常駐し、手順書に基づく一次対応を任せられるかどうかで、日々の運用負荷は大きく変わります。
④ 移設作業(移設支援)を含めたトータルサポート
現状調査から計画、設計、作業、移設後運用までを見据えた支援範囲があるかで、移設プロジェクトの成否は大きく変わります。
これら4つの観点を踏まえると、「どこに移すか」だけでなく、「移したあとも安定して運用できるか」まで含めて移設先を選ぶことが重要になります。次章では、その選択肢の一つとして、TISインテックグループのデータセンターをご紹介します。
TISインテックグループのデータセンターが提供する価値

TISインテックグループは、全国3エリア・9拠点にデータセンターを展開しています。都市型と地方拠点を組み合わせ、用途やリスクに合わせた構成を取りやすいのが特長です。
東京・大阪の都市型データセンターに加え、災害リスクの低い富山地区にも拠点を構えています。メインのデータセンターとバックアップ用のデータセンターを柔軟に組み合わせた構成も可能です。
ファシリティ面では、全拠点で免震構造を採用し、2~3系統の電源構成と冗長化された高効率空調を備え、災害時でも止まらないデータセンターサービスを展開しています。
物理セキュリティ面でも高い水準を確保しています。IDカードと生体認証を組み合わせた多要素認証などを採用し、移設先選定で重視される「将来耐性」を設備思想として織り込んでいます。
運用は24時間365日体制。常駐オペレーターが監視・運用を担います。
障害発生時は、あらかじめ定義した手順に沿って一次対応を実施するため、お客様側の駆け付け対応を大幅に減らせます。
データセンター移設では、「何から始めればよいかわからない」「移設作業が不安」といった声も少なくありません。
TISインテックグループでは、現状調査・情報整理から移設計画、移設作業、移設後の運用までをワンストップで支援しています。煩雑で専門性の高い工程を任せられるため、移設プロジェクトを無理なく進めやすくなります。
移設を“次の一手”につなげる
移設は受け身の対応ではなく、IT基盤をアップデートする機会です。移設先を見直すことで、拠点や主要メガクラウドへの接続を含むネットワーク、運用監視、メイン/DR構成、都市型データセンターでのGPU受け入れなど、システム運用と業務を前に進める選択肢を広げられます。移設に最適なデータセンターを選び、移設から運用までを一体で整えることが、将来の制約を減らし、次の一手を打ちやすい基盤づくりにつながります。
老朽化や閉鎖予定のデータセンターからの移設は、「場所を変える」だけの話ではありません。アクセス性、運用体制、ファシリティ/セキュリティ、移設支援という判断軸で、“使い続けられる前提”を作り直す取り組みです。いまの運用に少しでも不安があるなら、選択肢が残っているうちに現状の課題と移設要件を整理し、次のデータセンターの比較検討を始めましょう。まずは現状整理から、お気軽にご相談ください。
データセンターの導入を検討される際は、
ぜひTISIへご相談ください。
