導入事例

株式会社ワコール様・株式会社ルシアン様

掲載月:2013年4月

EDIシステム刷新。
最適化はグループ共通基盤とサービス利用でした。

運用負荷軽減コスト削減アウトソーシング流通BMS

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株式会社ワコールでは、グループ会社の株式会社ルシアンと共に株式会社インテックが提供するクラウド型EDIサービス「EINS/EDI-Hub Nex(以下EDI-Hub Nex) 」を導入した。グループ各社で社内構築していたEDIインフラを、クラウド型サービスに移行することに決めた理由、およびクラウド型EDIサービスを選定するにあたっての基準を株式会社ワコール 情報システム部 グループ情報システム課 前田浩一氏と同課 大塚正芳氏にうかがった。

株式会社ワコール様 株式会社ルシアン様

解決したい課題

全体最適:グル-プ全体での統一に至った要因とは

オンプレミス型からサービス型を選んだ理由

EDIサービス選定時の3つの条件

「グループ全体で導入するクラウド型EDIサービスに求めた条件は、
(1)信頼性の高さ(2)利用コストの低さ(3)柔軟性の高さでした」

グループの拡大、新事業参画も積極的に実施

貴社についてご紹介ください。

 「株式会社ワコール」を含む「株式会社ワコールホールディングス」は、インナーウェア(主に婦人のファンデーション、ランジェリー、ナイトウェア及びリトルインナー)、アウターウェア、スポーツウェア、その他の繊維製品及び関連製品の製造、卸売販売及び一部製品の消費者への直接販売を主な事業としており、更にその他の事業として、飲食・文化・サービスおよび店舗内装工事の事業を展開しています。2013年5月現在、子会社62社および関連会社9社で構成されます。
 中でもグループ中核事業会社の「株式会社ワコール」は女性用下着で国内シェアトップを占める他、男性用下着、スポーツウェアなどの新事業にも積極的に進出しています。
 2008年には女性向け下着通信販売会社「株式会社ピーチ・ジョン」を、2009年には衣料品・手芸用品・レース素材メーカー「株式会社ルシアン」を、それぞれ株式交換により完全子会社化しました。

株式会社ワコールにおけるEDI-Hub Nexの導入状況を教えてください。

 私たちは、2012年、グループ各社のEDIインフラを、EDI-Hub Nexに一本化していくことを決定しました。
 既に2012年秋より、ワコールグループの衣料品・手芸用品・レース素材メーカー「株式会社ルシアン」で、EDI-Hub Nexの運用を開始しました。2013年夏にはグループ主力の「株式会社ワコール」でEDI-Hub Nexの運用を開始します。

グループ各社がそれぞれ別の
EDIパッケージを自社構築していた

EDI-Hub Nex導入前はどのようなEDIインフラを利用していましたか。

 EDI-Hub Nex導入前は、グループ各社で別々のEDIパッケージを自社構築していました。株式会社ワコールでは8年ほど前に導入したパッケージを使用し、約400社の接続先と受発注・出入荷・見積などのデータ交換を行っていました。
 32回線以上の回線と約20台のモデムを使用し、トランザクションは日曜以外は常に動いているという状態でした。同様に株式会社ルシアンでは株式会社ワコールほどの規模はないものの、別のパッケージで約100社の接続先とデータ交換を行っていました。

流通BMSにはどのように対応していましたか。

 以前より流通BMSの対応が必要だった「株式会社ワコール」では、利用していたEDIパッケージが流通BMSに対応していたものの、環境の要因で流通BMSのみ別のサーバを立て、異なるデータセンターで運用をしていました。一方「株式会社ルシアン」で利用していたEDIパッケージは、流通BMSには未対応でした。しかし2012年末までに流通BMSに対応することを取引先の大規模チェーンストアから要請されていましたので、対応方法を検討していました。

Web-EDIにはどのように対応していましたか。

 Web-EDIについては、取引先ことに個別対応していました。現場の営業担当が、取引先独自のWeb-EDIに手作業で対応しているケースもありました。市販のWeb-EDI自動巡回パッケージを導入して対応しているケースもありました。

グループ全体のEDIインフラの統ーで技術交流を容易に

なぜEDIインフラを、ワコールグループ全体で共通化していくことにしたのですか。

 まずEDIインフラに限らず、システム等はグループ内で可能な限り共通化していくという大方針がありました。
 「株式会社ルシアン」で取引先からの要請により流通BMSへの対応を急ぐ必要が生じた時、ちょうど「株式会社ワコール」でも、既存EDIパッケージの保守切れが迫り、EDI用ハードの老朽化も進んでいました。このため、この機会にEDIインフラもグループ全体で共通化できないか検討したところ、取引データの通信という点で、共通化の障害になるようなグループ各社ごとの独自性は見当たりませんでした。
 また、グループ内のEDIインフラを共通化すれば、技術交流が容易になるメリットもありました。たとえば取引先からの要請で新たなEDI仕様への対応が必要になった時や、EDIに関わる処理の変更が必要になった時、EDIインフラが共通化されていれば、グループ他社のナレッジを活用しやすくなります。変換定義なども、グループ主力会社で一括して作成し、規模が小さく人手が足りないグループ会社に提供できるようになります。以上の検討を踏まえ、ワコールグループで統一して使用できるEDIインフラの選定に入りました。新しいEDIインフラは、これまでのような自社構築型EDIパッケージではなく、クラウド型EDIサービスから選択することにしました。

クラウド型EDIサービスヘの切り替えで
事業拡大によりスピーディに対応

なぜ、自社構築型EDIパッケージではなく、クラウド型EDIサービスを導入することにしたのですか。

 自社構築型EDIパッケージからクラウド型EDIサービスに切り替えることにした理由は、主に3つありました。

理由1将来の事業拡大やEDI仕様変更に有利

 ワコールグループは、新規事業への進出や事業拡大を、積極的に行っています。販売チャネルも、今後さらに拡大・開発していく計画です。事業の拡張や販路の拡大には、EDIの相手先や要対応のEDI仕様の追加が伴います。EDIパッケージを自社構築している場合、EDIの相手先や仕様が追加されるたびに、回線を確保したり、システムを設定し直したりといった対応が必要になります。特にEDIインフラを自社構築していてボトルネックになっていたことの一つに、モデムの相性の問題がありました。
 相手先のモデムによって、相性の良いモデムとそうでないモデムがあるため、EDIの相手先が増えたり、相手先のモデムが変更されたりするたびに、どのモデムならエラーなく通信できるか調べるところから始める必要がありました。クラウド型EDIサービスを導入すれば、こうしたEDI周りの調査や整備をアウトソーシングできるので、よりスピーディーな事業展開が可能になります。

理由2運用にかかる手間・費用を削減できる

 EDIインフラを自社構築していた時は、回線のひっ迫やモデムの故障などによる障害が月2~3回は発生し、対応に追われていました。また、モデムはいつ製造中止になるかわからないため、相手先と相性の良いモデムが故障した時に備え、予備として同一形式のモデムを買えるだけ買っておく必要がありました。自社構築型EDIパッケージをクラウド型EDIサービスヘ切り替えれば、こうした手間や費用を大幅に削減できます。

理由3リプレイスの際の費用や検討プロセスが不要になる

 EDIパッケージを自社構築した場合、ほぼ5年おきにリプレイス費用が発生します。リプレイスにあたっては、新しいパッケージやシステムの検討に、時間や人手も取られます。5年、10年、さらにその先まで考えると、リプレイスが不要なクラウド型EDIサービスは、コスト面でもエ数面でも圧倒的に有利と考えられました。
 主に以上3点の理由から、ワコールグループの共通EDIインフラとしてクラウド型EDIサービスを導入することを決め、サービスの選定に入りました。

導入前導入後

クラウド型EDIサービスの選定基準
(1)信頼性(2) コスト(3)柔軟性

クラウド型EDIサービスを、どのような基準で選定しましたか。

 主に3つの基準で選定しました。

基準1信頼性が高いこと

 クラウド型EDIサービスのプロバイダは無数に存在しますが、今回はワコールグループ全体での導入を視野に入れての選定になりますので、信頼性に関する基準はかなり高めに設定しました。「このEDIサービスなら安心して導入できる」とグループ各社に納得してもらえなければ、いくら我々が音頭を取っても、グループ全体への普及が進まないからです。信頼性が我々の要求水準に達していると判断できたクラウド型EDIサービスは、EDI-Hub Nexの他に、2社のサービスだけでした。

基準2低コストで利用できること

 グループの中には、売上規模がそれほど大きくない会社も存在します。利用料が高額なEDIサービスですと、我々が導入を決めても、グループ全社の納得が得られない可能性がありました。このため、コスト面もシビアに検討しました。

基準3柔軟性が高いこと

 グループ主力の「株式会社ワコール」では、以前から社内のEDIシステムと基幹システムを自動連携させていました。EDIサーバに届いたファイルの後続処理だけでなく、毎日の保守オペレーションもすべて自動化しているため、夜間のオペレーターは不要な状態です。こうした基幹システムとの高度かつ独自の連携を、従来通り実現できることも、我々がクラウド型EDIサービスに求めた条件の1つでした。
 信頼性でスクリーニングして残った3社のクラウド型EDIサービスのうち、1社のサービスは、そもそもこうした自動連携が不可能でした。
 もう1社のサービスは、カスタマイズで自動連携を実現することは一応可能ではあるものの、費用があまりにも高額だったため、カスタマイズは断念せざるをえませんでした。
 これに対してEDI-Hub Nexは、我々が必要とする自動連携の大半を標準の範囲で実現できる上に、標準の範囲で実現できない自動連携も、それほど高額ではないカスタマイズ費用で実現できました。こうした柔軟性の高さが決め手となり、EDI-Hub Nexの導入を決めました。

EDIインフラのリプレイスを検討している
企業の方へのアドバイス

EDIインフラのリプレイスを検討している企業の方に、何かアドバイスがあればお願いします。

 我々もまだ導入の途上なのでアドバイスというのもおこがましいのですが、弊社では、特に「グループ全体でのEDIインフラの一本化」および「EDIシステムと基幹システムとの自動連携」を重視して、EDIサービスを選定しました。各企業もしくは企業グループで、EDIインフラに求める条件をよく整理した上で、目的に合ったパッケージなりサービスなりを選ぶことが大切ではないかと思います。

最後に今後の抱負と、インテックへの期待があればお願いします。

 これまで各部署の担当者に対応を任せていたため全社的な把握ができていなかったWeb-EDIの部分も、今回EDI-Hub Nexを導入したことで統合が可能になりましたので、順次統合を進めていきたいと考えています。また、今回導入した2社以外のグループ会社のEDIインフラも、順次EDI-Hub Nexに切り替えてきます。以前より活用してきたFNX e-帳票FAXサービスと合せて、インテックには引き続きサポートを依頼したいのでよろしくお願いします。

EDI-Hub Nex

掲載内容は、2013年4月現在のものです。

お客様プロフィール

お客様名 株式会社ワコール
創業 1946年
設立 1949年
資本金 132億6,000万円
連結従業員数 19,881名(2013年3月末現在)
連結売上高 1,771億5,400万円(2013年3月期)
本社所在地 京都府京都市
お客様名 株式会社ルシアン
事業 衣料品・手芸用品・レース素材の製造販売
創業 1933年
設立 1946年
資本金 9,000万円
売上高 118億円(2013年3月期)
本社所在地 京都府京都市

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