ナレッジ

掲載月:2019年3月

History of EINS WAVE vol.6 EINS WAVE of Everythingへの発展とこれから

VDC(バーチャルデータセンター)ネットワーク構想を実現し、2012年に広域仮想クラウドサービス「EINS WAVE」を開始したインテック。多くの企業にBCP/DRソリューションとして受け入れられるなか、顧客拠点と各種サービスを一元的に結ぶネットワークによって、さらなる利便性を提供した。今回は、EINS WAVE of Everythingへの発展と今後について話を伺った。

EINS WAVEからEINS WAVE of Everythingへは、どのように発展していったのでしょうか。

まずEINS WAVEは、首都圏・大阪・富山のデータセンター、その3地域をつなぐVDC(バーチャルデータセンター)ネットワーク、そして当社が提供する各種クラウドサービスの3つで構成されたクラウドサービスの総称です。このEINS WAVEに、お客さまの各拠点やパブリッククラウドサービス、TISインテックグループの各種クラウドサービスと閉域接続できる「EINS/MOW DCAN」を追加して進化させたのが、EINS WAVE of Everythingです。

各種サービスとの接続は、DCANのゲートウェイを介してシームレスに行います。そのため、当社のIaaS「EINS/SPS」やバックアップサービス「EINS/BRS」、EDIと直結できるだけでなく、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureなどのパブリッククラウドとも閉域接続できます。また、リモートアクセスを利用して外出先のモバイル機器からVPN接続することも可能です。

DCANにつなぐことで、どこへでも行ける世界ができあがったのですね。

そうですね、それがDCANの最大の特長であり、Everythingに行きつくという考え方です。創業当時の「コンセントに差せば機器が使える」というコンピュータ・ユーティリティの考えが生きていますね。 当社は旧特別第二種電気通信事業者(二種キャリア)であり、複数の旧第一種電気通信事業者(一種キャリア)の回線を借り、ルータ・スイッチ等は自社設備として投資を行い、ネットワークサービスを提供しています。だからこそ、1つの一種キャリアだけでは接続できないエリアにも、地域回線を使って全国津々浦々の拠点を接続でき、お客さまのあらゆる拠点とクラウドサービスがつながるEverythingの世界を提供できるのです。

たとえば、東京の企業が東京と北陸の2拠点運用をする場合、通信キャリアを使うと北陸までの通信料金が発生しますが、DCAN経由で接続すれば通信料金は発生しません。快適な接続を安価に提供できることもDCANの魅力です。もちろん、キャリア接続は地域分散の冗長構成をとっていますので、地域災害時も全体停止することなくサービスを継続できます。

では、お客さまにとって最適なIT環境をワンストップで提供できた事例を教えてください。

最近では総合不動産会社の三菱地所様の事例があります。40数社のグループ会社のICTをクラウドベースで共通プラットフォーム化しました。グループ各社がこれまでオンプレミスで構築していたサーバを、当社のマネージド型のクラウドサービス(EINS/SPS Managed)や当社データセンターへ移行し、DCANで閉域接続しています。

DCANの持つ相互接続機能によって、お客さまは保有するIT環境を1つのバックボーンに統合することができます。もちろん、回線品目の選定から手配、機器の設定、さらに監視までを当社が提供します。ネットワーク環境を一本化したい、ネットワークのコストや運用負荷を軽減したい、オンプレミスだけでなくパブリッククラウドを運用したいなどの、お客さまのご要望に幅広くお応えできるのが当社の強みです。

三菱地所株式会社様の導入事例はこちらをご覧ください。

EINS WAVE of Everythingに対して、私たちは今後どのような展開を期待できますか。

データセンター、ネットワーク、クラウドサービスというインフラだけではなく、今後はアプリケーション分野のサービスを拡充していきたいと考えています。これまでもお客さまからは「インテックなら痒いところに手が届く」とありがたいお言葉を頂戴してきました。今後もお客さまからご意見をいただきながら、よりよいサービスにしていきたいと考えています。

「EINS」という名前に込めた「No.1になる」という思いは、EINSブランドのDNAです。このDNAを受け継ぎながら、社員の技術力と先進性で、今後もビジネスに最適なソリューションをご提供し続けたいと思います。インテックのこれからの若い力にもご期待ください。

富山でインテックの技術遺産を展示しています

History of EINS WAVEでもご紹介した、 民間初のパケット交換網「AceTelnet」の中核装置や、インテックの業界VAN拡大の支えとなったパケット集線機「AcePlex」シリーズ、ブラザー工業と共同で開発した通信カラオケ「JOYSOUND」の集中管理システムなどを展示しています。
インテックのネットワーク技術のあゆみを、ぜひご覧ください。

Interviewee Profile
NAME
鈴木 良之(Yoshiyuki Suzuki)
CAREER
昭和50年4月 株式会社インテック入社。
ネットワーク&アウトソーシング事業本部長、代表取締役副社長執行役員などを経て現在は当社常任顧問として後進の育成に尽力している。
(2019年3月現在の情報です)
Interviewee Profile
NAME
下田 一郎(Ichiro Shimoda)
CAREER
平成4年4月 株式会社インテック入社。
プロダクト販売および商品企画を経て、現在はネットワーク&アウトソーシング事業本部 事業推進部長として本部のプロモーション活動に従事している。
(2019年4月現在の情報です)

掲載内容は、2019年3月現在のものです。

※2019年11月1日に EINS/MOW DCAN は「統合型閉域ネットワークサービス」へ、EINS/BRS は「クラウド型バックアップサービス」へ、EINS/SPS Managed は「マネージド型クラウドサービス」へ、名称を変更しています。

CONTACT

お問い合わせ
資料請求はこちら

テキストのコピーはできません。